かけはし誌上コラム(かけはし掲載分)

平成15年9月

十年ぶりの冷夏が終わりました。セミも鳴く機会を逸してしまったようで、今一生懸命最後の声を振り絞っているのが可哀そうな感じです・・・。
さて、10月9日は健康セミナーです。Project SYOTTが、皆様から集めさせていただいたデータを分析しましたので、今回はこれを中心にお話しいたします。鉄工団地の皆様の健康の実態なので、ご興味をもって聞いていただけること間違いなしです。内容は以下のとおりになります。

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「備えあれば患い(ケガ)なし = 日頃の睡眠とケガ・事故との密接な関係」
「よく眠る門には福来る = 職場の人間関係が悪いと不眠になるの?」
「太り過ぎたるは及ばざるが如し = 太りすぎはやっぱりいけない?」
「喫煙は禁煙の母 = 朝起きにくいのは、タバコのせい?」
「頭痛の種 = 意外と多い頭痛持ち、その原因は?」

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是非万障お繰り合わせの上、お運びください。なお、当日はパンフレット(もちろん皆様のデータから作成した物です)をお配りいたしますが、もしご来所できない方の分もご入用の方は、組合事務所までひとことお声をおかけください。また、ご質問、ご意見は当日も承りますが、ホームページでもお受けいたしております。
お気軽にアクセスしてください。

(http://haneda-kumiai.kir.jp/「健康相談コーナー」「池田産業保健師のコーナー」)
 



 

平成15年8月

例年になく涼しい7月が終わり、やはり暑い夏はやってきました。工場内作業のご苦労をお察しいたします。
さて、品川重工、東様はじめ環境委員会の方々のおかげにより、鉄工団地ホームページがバージョンアップしています。
私のページもよりきれいにしていただきました。ネット版「健康相談室」は、パソコンでご相談を打ち込んでいただければ、私がそれにお答えして返信する、というしくみであり、休み時間やお仕事中の気分転換に、机の上でやりとりができます。
また、匿名で訪れていただくこともできますので、お気軽にご利用してみてくださいませ。
暑い暑い夏。学生は夏休みでも、教員の私は、自分の仕事が溜まっておりますために、しっかり毎日登校しています。
お互い、お仕事がんばってまいりましょう!
 


平成15年7月

梅雨が明けると夏、工場での作業をする皆様にとっては、たいへんな季節だと拝察いたします。
さて、羽田鉄工団地のホームページ作りに、微力ながら私も参加させていただき、とても楽しく感謝申し上げます。
これからバージョンアップをして行きますが、なるべく皆様の身近な関心事を取り上げていきたいと思っておりますので、話題のある方はお寄せください。また、ネット上の「健康相談室」もお気軽に訪問してくださいませ。すぐにお返事いたします。
ところで、6月7・8日に行われた地域看護学会で、この羽田鉄工団地での健康サポート活動や調査・研究に高い関心が寄せられ、最近でも問い合わせを受けている状態です。現場からものを言うことはとても大事なことであり、私はその代弁者であると使命を感じております。皆様の作業内容や作業環境を把握した上で、現場に必要な事を提言していきたいと思っておりますので、ささいなことでも結構ですので、皆様からの情報をお寄せいただけるとありがたいです。
 


平成15年6月

お陰様で、Project SYOTTの報告書第1報がまとまりましたので、皆様のお手元にお届けいたします。今号では、「調査全体の概要」と「職業性ストレスの分析結果」を中心にご報告いたしました。皆様の多大なるご協力に、あらためて感謝申し上げます。また、この結果をご覧になったご感想を是非お寄せいただければ幸いです。今後はこの結果を元に、ご一緒に対策を話し合っていきたいと考えております。
さて、5月31日の朝日新聞夕刊に、我々Project SYOTTの研究員でもある中田光紀の研究が紹介されました。
タバコを吸う人の近くにいて煙を吸ってしまう機会の多い人(受動喫煙者)は、動脈硬化症にかかりやすいばかりでなく、風邪をひきやすく、感染症にもかかりやすくなる、という知見を導き出しました。皆様の場合、工場や事務所内での喫煙が、まわりの人に及ぼす影響が考えられます。なるべく喫煙してよい場所を分けるなどの工夫をされることが、望ましいといえそうですね。
Project SYOTTは、この後引き続き、タバコに関することも含めて分析をしております。
色々な角度から、健康と職場の関係を明らかにしていきますので、随時皆様にご報告いたします。
 


平成15年5月

新緑の季節となりました。そして今年も東邦大学医学部看護学科1年生を連れて、職場を訪問し労働者の健康を考える実習(本年度は昭和島以外の場所を訪問させていただくことになりました)を5月中に行います。
私は今年度より、同大学内において、この実習に加え2年生、3年生、地域看護学専攻科生に対する産業保健の講義と実習も担当することになりました。
これまで産業保健の講義や実習というと、大企業の保健師が主に担当していました。今回から私がその機会をいただいたので、これから学生に対して、中小事業場のお話しもできることを楽しみにしております。
また、5人の学生が、研究・論文において大田区の労働者の健康問題に取り組みたいと訪れました。今後はこれらの学生と共に、よりいっそう皆様がたの健康を考えていきたいと思っております。
 


平成15年4月

SARSが大流行する前、ゴジラ松井が開幕戦で訪れる前、カナダエアが倒産する前に、カナダ・トロントでの学会発表を無事に終えて、帰国しました。米国心理学会と米国国立産業安全保健研究所の合同による、「仕事のストレスと健康」に関する学会で、どの発表もそれぞれがユニークでとても興味深いものでした。特に「リストラとストレス」、「不安定職についている人のストレス」、「家庭と仕事のストレス」、「メンタルヘルス対策の具体的方法」等が今後私達が考えていくべきテーマであると思いました。
私池田は、医療利用の企業規模間各差と心理社会的関連要因についての調査結果を発表しました。
世界各国の研究者からの反応は、「中小零細企業の労働者に的を絞った研究は、世界でもまだまだなおざりにされている」とのことで、多くの関心が寄せられました。
また、鉄工団地の皆様から貴重なご意見を集めさせていただいたSYOTT研究に対して、高い関心が持たれました。
世界の動向を把握すると共に日本の中小企業労働者の調査研究を世界にアピールし、多くの関心と意見を集積することは、中小企業の健康問題をよりよくしていくためには大切だと感じました。
さて、4月の健康相談日は以下のとおりです。
 


平成15年3月

なんだかいつまでも寒いと思いますが、着々と春に向かっているようで、街には「マスクさん」の人口が増えています。花粉症の方にはつらい時期ですね。

3月は年度末のため多忙な方もいらっしゃると思います。また、ご退職等で人の入れ替わりもあるかもしれません。
気候が不安定で風邪をひきやすいことや、花粉はじめ種々のアレルギーの方を悩ますこともあるでしょう。
このような時期は、身体だけでなく、精神的にも不調になることが多いと言われています。なんとなくだるかったり、やる気がわかなかったり、漠然と不安で泣きたくなってしまったり。そのような症状は、軽い風邪のように、普通の人でもよくかかるものだそうです。そんな漠然としたことでも、お気軽に健康相談をご利用ください。

<SYOTT報告>
ようやくデータ入力後のクリーニング作業が終わりました。つまり、解析にかけられるデータになりました。
これから解析にとりかかります。また、3月18〜24日、国際学会参加および演題発表のため、池田とSYOTTのメンバーは、カナダへ行ってまいります。日本の中小企業労働者の方々の受療に関する研究を発表する他、諸外国の中小企業事情について見識を深めてまいります。次号でどんなご報告ができるか、楽しみにしていてください。
 


平成15年2月

インフルエンザが流行っている上に、そろそろ花粉症の季節です。皆様はいかがでしょうか?
帰宅したら、上着についたほこりをはらうこと(インフルエンザウイルスや花粉がついています)、手洗い・うがいを十分にすること、栄養・睡眠をたっぷりとり体力をつけておくこと、マスクを着用し、ウイルスや花粉が体内に侵入することを避けたり喉を乾燥から守ったりすること、が予防策です。また、早めに薬を飲むことによって、発症を抑えることができる場合もありますので、かかったかな?と思ったら早めに受診をしましょう。

Project SYOTT近況報告
昨年からご協力いただいている調査は、やっと入力が終わり、業者から戻ってまいりました。この後さらに入力後の確認作業があり、その後解析に取りかかります。また順次ご報告をしてまいります。
 


平成15年1月

あけましておめでとうございます。健康相談員の池田智子です。

昨年は、Project SYOTTの調査に多大なるご協力をいただきまして、深く感謝申し上げます。現在、詳しく分析できるよう、調査票を1枚ずつ確認する作業にとり組んでいるところです。皆様から寄せられた貴重なご意見は今後この分野の発展に大きく役立てられるものと思われます。あらためて感謝の意を表します。
得られたデータは厳密かつ丁重に扱うと共にその結果は、随時本紙面をお借りしてご報告したいと思います。
そして今後、より有効な対策を皆様と共に考えていきたいと思います。

本年も、健康相談・講演会・事業場訪問の活動を、調査に基づいた上で一段と充実させていきたいと思っております
ので、どうぞよろしくお願いいたします。