かけはし誌上コラム(かけはし掲載分)
 
 

平成17年3月
健康相談のコーナー

  春一番が吹き、春の訪れが待ちどおしいですね。しかし、それと同時にやってくる
  花粉症の季節。今年は昨年に比べ15-20倍も花粉が飛ぶといわれています。
  今では5人に一人は花粉症と言われる国民病の一つです。
  花粉症は、杉やヒノキなどの植物の花粉が原因でくしゃみや鼻水、目のかゆみなど
  アレルギー症状を引き起こす病気です。花粉が飛ぶ季節だけ症状が出る為、原因と
  なる花粉の種類によって症状の時期も人それぞれ異なります。ウイルス性の風邪
  とは違い、一度にくしゃみをする回数が5-6回続いたり、熱はあっても微熱程度の
  風邪のような症状が続く場合には、花粉症の可能性があります。
  対策には
  @花粉を持ち込まない
  Aつけない
  B落とすことです。

  @帽子やめがね、マスクで花粉の侵入を防ぎましょう。衣服やペットにも花粉が付いて
   います。玄関口では衣服やペットの花粉を払いましょう。
  Aこの時期は洗濯物を室内干したり、部屋を拭き掃除し室内の花粉を除去しましょう。
  B外出後は手洗い、洗顔やシャワーで花粉を落としましょう。布団はしっかり花粉を
   落としてからしまうことで寝ている間の症状悪化を防ぎます。
  アレルギー症状は、早めに治療をすればその分薬も良く効き、症状も軽く済みます。
  治療は症状を抑える飲み薬や目薬、点鼻薬などがあります。お近くの耳鼻咽喉科や
  内科にご相談ください。

 次回健康相談日
  4月12日(火)12:00-14:30    
  インターネットかけはしでの相談も実施中
 

平成17年2月
健康相談のコーナー

 高血圧症の自覚症状はないことが多く、あっても肩こりや頭痛程度です。その為、
 血圧測定により高血圧を知ることができます。
 そして、心筋梗塞や脳梗塞等、高血圧症がもとで引き起こされる病気を予防する
 上でも血圧測定は欠かせません。高血圧症の予防法としては、

 @食事は薄味を心がけましょう。
  塩、醤油等の塩分を控えましょう。お醤油は「かける」より「つける」方が少ない量
  で済みます。また、塩分を体外へ排出する作用のある食物繊維やカリウムを含む
  ほうれん草や枝豆、イモ類やキノコ、海藻類等はお勧め食品です。
 A適正体重を維持しましょう。
  心臓は全身に血液を送る為肥っている分、負担がかかります。5kgの減量で
  血圧は8mmhg下がると言われています。
 B冬の室内外の寒暖差対策をしましょう。
  寒さによって、末梢の血管収縮は血圧の急な上昇を引き起こします。特にトイレ
  や脱衣所等に行く時には一枚羽織ったり、部屋を温めたりしましょう。
 Cたばこを控えましょう。
  たばこは血管収縮して血圧上昇を引き起こします。まずは本数を減らすことから
  始めてみましょう。
 D有酸素運動を生活に取り入れると全身の血流を良くし、ストレス解消にも繋がり
  血圧を下げる効果が期待されます。寒さが厳しい季節、体調管理には十分ご注意
  くださいね。

 次回健康相談日
  3月8日(火)12:00-14:30
  インターネットかけはしでの相談も実施中
 
 

平成17年1月
健康相談のコーナー

 あけましておめでとうございます。
 新しい一年も、皆さんが元気に働けるようお手伝いしていきたいと思います。
 どうぞ宜しくお願いします。
 さて、今回は高血圧症についてです。冬場に寒い所に出たり、運動後や興奮した
 後はドキドキしたりしませんか?
 それは、血圧が上がった証拠です。私たちの血管は心臓からの血液を全身に送る
 働きをしています。血圧には「上下」2種類の値があり、正しくは「収縮期血圧、
 拡張期血圧」といいます。収縮期血圧は心臓が収縮して血液を送り出す時の血管
 にかかる最も強い圧力です。拡張期血圧は、収縮した心臓が拡張し血液が心臓に
 たまる時、血管にかかっている圧力です。血管や血液などの異常で血液が順調に
 流れにくくなると、血液を流そうとする強い圧力が常に血管の壁にかかることとなり、
 血管への圧力すわなち高血圧を引き起こします。ただ、血圧が高いだけでは、病気
 とは思えないかもしれませんが、常に血管の壁が強い力で押されていると血管が
 もろく、傷付き易くなります。そして、血管が詰まったり破れたりして、心筋梗塞、
 脳梗塞、脳卒中、腎不全等を引き起こします。
 高血圧の原因は
  @塩分の取り過ぎ、
  A太り過ぎと運動不足、
  B寒さ、
  Cストレス、
  D体質遺伝等です。
 次回に予防法を紹介します。

 次回健康相談日
  1月11日(火)12:00〜14:30
  2月 9日(水)     〃
  インターネットかけはしでの相談も実施中
 



 


 

平成16年12月
健康相談のコーナー

 先月は、高脂血症についてお話しました。今回はその予防についてです。
 高脂血症の原因は8割以上が生活習慣に関連すると言われています。
それらは過食、高脂肪食、運動不足やそれによる肥満等で食生活が大きく影響
しています。それだけ、食事は高脂血症予防の要です。
高脂血症を防ぐ食事の基本は「色取りが多く、栄養バランスの良い、腹八分目の
食事」です。
積極的に摂りたい食品としては、海藻類や豆腐、納豆等の大豆加工品やキノコ類等
食物繊維を多く含む食事です。
食物繊維は血中コレステロールを低下させる働きがあります。アジやイワシ等の
青魚や植物油もコレステロールを低くさせ、脂肪をつきにくくします。
また、緑黄色野菜や果物はカロチンやビタミンE・Cを含み、動脈硬化を遅らせる作用
があります。他にも白米を胚芽精米に変えたり、麦押し麦を加えたりするだけでも
ミネラルやビタミン、食物繊維をグッと増やせます。調理法としては、煮物、鍋物、
蒸し物、焼き物などがお勧めです。
避けたい食事としては、肉やバター等動物性脂を使った脂っこいもの。魚介の内臓、
卵黄、生クリームなどの乳製品はコレステロールが高いので、なるべく控えましょう。
 クリスマスや忘年会と12月は外食の機会が増える時です。ほどほどのお酒と
さっぱり料理や鍋物などを頂きながら、美味しく、楽しく、体も喜ぶ機会にして下さい。
 



 

平成16年11月
健康相談のコーナー

忍びよる高脂血症の影

最近、よく血液「ドロドロ」「さらさら」といった言葉を耳にしませんか?これは、血液の
流れ具合を表現したもので、血液中の脂質が大きく関係しています。
脂質は体の細胞やホルモン、胆汁を作る材料として大切な栄養素です。
しかし、必要量以上になると高脂血症といい、血液がドロドロした状態になります。
この状態が続くと余った脂質の一部が動脈血管内に入り込み血管を分厚くさせ血液
の通り道を細くし、血管を固くします。
これが動脈硬化と呼ばれる状態です。動脈硬化になると血管が詰まり易くなり、狭心症
や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こします。
 このように、高脂血症は様々な病気の背後にみられる病気です。ところが、高脂血症
は目に見える変化や体の不調を感じることもなく無症状に進行するため、本人が病気
として意識しづらいものです。
重大な病気になる前に、健康診査により自分の身体をよく知り、日頃から高脂血症の予防
をしておくことが大切です。
 高脂血症の原因と最も深い関係にあるのは生活習慣、特に食事です。皆さんの生活は
如何でしょうか?血液さらさらを目指して、健康的な生活を始めませんか?
 次回で高脂血症予防についてお話します。

 次回健康相談日
  12月14日(火)12:00-14:30
  ご希望があれば訪問による健康相談も行います。



 

平成16年10月
健康相談のコーナー

生活習慣を映し出す鏡

ようやく涼しい気候となりました。今月は労働衛生週間でしたね。炉前作業や振動、
粉塵業務、有機溶剤取扱いなど特殊作業に従事される方は半年に一度の
定期健康診断(健診)はお済みになりましたか?羽田鉄工団地協同組合でも健診が
行われたことと思います。
 健診結果を見る瞬間は誰でもひやりと緊張し、判定に一喜一憂することでしょう。
 職場での健診は、働く人にとって自身の健康状態を知り、異常の早期発見と共に、
自分の体や普段の生活について振り返るよい機会です。また、管理者の方には
労働者の健康状態を把握でき、職場の健康を守り、いつまでも元気で働けるよう再考
するよい機会です。
ところで、一般の健診結果を見ると過去数年間の数値の推移によっては、血圧値や
コレステロール値、血糖値など、標準値から外れそうな恐れはありませんか?
これらの検査値に関係の深い病気として糖尿病や脳卒中、心臓病、高脂血症があります。
これらは生活習慣病とも呼ばれ、日頃の生活習慣の積み重ねによって引き起こされると
言われています。
 健診結果を見ながら、からだの調子や生活習慣を見直してみましょう。健康についての
ご相談のある方は、下記相談日をご利用下さい。事業所への出張も致します。
次回から「生活習慣病」についてお話していきます。

 次回健康相談日
  11月9日(火)12:00-14:30
  組合事務所2階にて
 


平成16年9月
健康相談のコーナー
 

 猛暑が続きましたが、寝苦しく睡眠不足になった方はいらっしゃいませんでしたか?
今回は健康の三要素の休息と睡眠についてです。休息を上手く取れずにストレスが
溜まると、集中力の低下や事故の原因にもなります。また、不眠などの症状も現れます。
羽田鉄工団地の皆さんからの調査では4人に1人は不眠の症状を訴えられています。
 皆さんは休憩時間を取っていますか?また休憩時間を休息のために使っていますか?
休息の目的は、疲労回復と、気持ちや気分を切り替え「リフレッシュする」ことです。
外気にふれ、木々の緑で目を休ませる、お茶などの水分を摂る、おしゃべりをするなど
も体を休め、リフレッシュ効果があります。
 就業後は一日の疲れをビールなどのアルコールでとるという方は多いかもしれませんが、
アルコールは量が過ぎると逆に睡眠障害を引き起こします。
 むしろ、好きな雑誌を読んだり、ビデオを見たり、音楽を聴いたりすることが良いでしょう。
ぬる目のお風呂にゆっくり浸かることは、疲労回復と入眠効果があり、リフレッシュに
お勧めです。
ぐっすり眠れ、翌朝すっきりと目覚めると、気持ちも晴れやかになり、活力が沸いてきますね。

次回健康相談日
9月14日(火)12:00-14:30
協同組合事務所2階にて
 


平成16年8月
健康相談のコーナー
 

 先日は経営者安全衛生セミナーで、健康や生活習慣病についてお話する機会を頂き
ありがとうございました。ご参加の皆様にはお疲れ様でした。
 さて、普段皆さんはどんな運動をどの位されていますか?作業が肉体労働であったり、
体力を使う方も多くいらっしゃることでしょう。
 今さら改めて運動?と思われるかもしれません。しかし、健康づくりには運動が欠かせ
ないことはご存知ですか?
 運動には大きく無酸素運動、有酸素運動に分かれ、特に有酸素運動は、体の代謝を活発
にし、血糖を下げることで生活習慣病予防に有効とされています。具体的にはウォーキング
やサイクリング、水泳など全身の筋肉を程よく使い、「ややきついが楽しく動ける」と感じる
程度のものを20分以上続けることが望ましいとされています。
身近な所では、早足で腕を振って歩く、こまめに動く等、日常生活の活動性を高めることです。
また、20分以上続けることが出来ない時は10分を3回に分けても同等の効果がみられます。
運動の効果は、肥満、動脈硬化、高血圧症等の生活習慣病予防や、治療効果もあると言わ
れており、他にも気分をリフレッシュさせ、精神的ストレスの解消にもつながり、疲れにくい、
太りにくい体質へと変える効果のあることはご存知の通りです。
暑い夏ですが運動で良い汗をかいて下さい。そして、水分摂取もお忘れなく。

健康相談日
 9月14日(火)12:00-14:30
 協同組合事務所2階にて
 


平成16年7月
健康相談のコーナー
 

【健康ミニ知識】
 
 

食  品  類  主な栄養素 役 割
 魚・肉・卵大豆・大豆製品   たんぱく質  体を作る源
 穀物・芋類  糖 質  体のエネルギー源
 油脂類  脂質
 牛乳・乳製品海藻・小魚  カルシウム  体の調子を整える
 緑黄色野菜  カロチン
 淡色野菜・果物   ビタミンC

私達の健康づくりや生活習慣病予防に欠かせないのは「食事」です。健康を考えて食事をする時
に重要な事は、上表にある「体に必要とされている栄養素を過不足なく摂る」ことで、同時に
バランスの良い食事のことです。
一つの栄養素や一品だけで望ましい栄養を摂ることは出来ません。簡単に言うと、見た目に
多種類の食材を使ったいろどりのある食事を心掛けることです。
そこでお勧めなのが、食品の成分表示です。最近では加工・既成食品にはシール部分に成分表示
があり、カロリーや栄養素が表示されています。
そこを見ると栄養素が簡単に分かり、何種類か見比べてみると栄養素の違いも一目瞭然、カロリー
も計算出来ます。
外食の場合、一品ものならより具の多い物、おにぎりやパンにはサラダを付ける、コーヒーの変わり
に野菜ジュース等。1日一食、昼食から心がけてみるなど、小さな一歩を始めてみませんか?
また、暑い季節、水分・塩分補給は忘れずにお仕事に励んでください。

次回健康相談日
 7月13日(火)12:00-14:30
 協同組合事務所2階にて


平成16年6月
健康相談のコーナー
 

【健康ミニ知識】

 皆様こんにちは。今回から「健康」をテーマに様々な角度からトピックスを選んで情報提供していき
たいと思います。
今回は、初回ですので元気に生活できることは、働く皆さんにとってとても重要な事です。健康だか
らこそ初めて働く事も好きな事もでき、健康は私達がより良く生きる上での基であり、権利です。
ところで、健康というと何を想像するでしょうか?
 健康は身体的な面だけでなく、精神面、社会面にも良好な状態をいいますが、特に身体的、精神的
な面では@食事A運動B休息のバランスで成り立っています。
どれかに偏ったり、どれかを疎かにするとこのバランスが崩れて健康を損なう可能性があります。
 バランスを保つといっても、持続して実践することは難しいですよね。意識して「心がけてみる」だけ
でも行動は変わるものです。毎日の生活に健康の要素を取り入れて、快適に過ごせるようにしたい
ものです。
次回から、それぞれの要素について詳しくお伝えしていきます。

次回健康相談日 7月13日12:00組合事務所

組合事務局より
 先般、東邦大学学生の工場見学が行われました。ご協力いただいた組合員の方はありがとう
ございました。


平成16年5月
健康相談のコーナー
 

 皆様、こんにちは。東邦大学の山口綾子と申します。この度、池田の退職に伴い、
健康相談の担当をさせて頂くことになりました。新参者ですが、皆様から一つひとつ
教えていただきながら、皆様の健康向上と疾病予防に寄与できればと思っております。
 私自身のことをお話しますと、東邦医療短大を卒業し、千葉県佐倉市にある
東邦大学附属病院に勤めました。インドへ地震の緊急救援活動に参加し、カナダ留学後、
現在は東邦大学で地域保健活動に携わっております。
お顔を合わせられる方には直接、お目にかかれない方にも、この書面を通して少しでも
役に立てるような情報をお伝えできればと思っております。
助手として2年目、まだまだ未熟者ですので皆様から叱咤激励頂きながら、頑張ります。
どうぞ宜しくお願いいたします。
 

事務局より
 この度池田産業保健師が東邦医大を退職されたため大森医師会から新たにご紹介を受けました。
今後組合の相談日には毎月来所頂けるそうです。
宜しくお願い致します。
 なお、池田産業保健師にも別途健康相談に応じて頂ける事になっています。