かけはし誌上コラム(かけはし掲載分) 羽田鉄工団地協同組合





労働衛生コンサルタント北條先生

岡部保健師
最新号(2025年10月)
1月 寒い季節に「ヒートショック」
2月 お気に入りの昼食は何ですか?
 3月 お気に入りの昼食は何ですか?
4月 どんなときも、心とからだのケアも忘れずに
5月 百日咳の報告が増えています
6月 職場の熱中症対策が義務化へ
7月 「多様な仲間と 築く安全 未来の職場」
8月 「暑い夏にも負けず、心身を整える」 
 9月 「ワーク・ライフ・バランスに意識を向けて」 
 10月 秋の夜長に思うこと
 11月  
12月  


10月

秋の夜長に思うこと

羽田鉄工団地の皆様、こんにちは。10月になり朝夕は少し肌寒い日もあり、季節の移り変わりを感じる頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。 
秋分の日から立冬をむかえるまでの間、夏に比べると徐々に夜の時間が長くなり、秋の夜長を楽しむ方もいらっしゃると思います。また、秋はよく○○の秋(読書、食欲、スポーツ、芸術、行楽など)と言いますが、秋は何かを集中して楽しむことに適した季節のようです。夏の暑さが落ちつき、過ごしやすい季節なので、様々な活動をしやすい時期ですね。その一方で、この時期は夏の暑さの疲れから、心身の不調に悩む方も増えるようです。

「秋バテ」と主な症状
秋バテは医学用語ではありませんが、季節の変わり目である夏から秋口にかけて心身の不調を訴える人が増える傾向があります。全身の倦怠感(だるさ)、頭痛やめまい、不眠、胃腸障害や食欲不振、気分の落ち込みなどの症状がみられます。
これらの原因として、夏の暑さによる疲労の蓄積や、昼夜の寒暖差による自律神経のバランスの乱れなどが考えられています。

気温の寒暖差による自律神経の乱れ
夏の暑さから徐々に気温が低下し、また秋は朝夕と日中の気温差が大きくなります。1日の気温差が10℃以上になると、自律神経系が外気の変化に適応しようと過剰に反応します。自律神経系は、全身の循環や呼吸、体温調節、消化、分泌、排泄など、基本的な生命活動(生体恒常性=ホメオスタシス)を維持する機能を担っています。自律神経には交感神経(アクティブな状態やストレス禍で優位)と副交感神経(リラックスで優位)があります。自律神経系が乱れると、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、心身の不調も感じやすくなります。
 対策として、室内外の温度変化を考慮し、体温調節をおこなうことが重要です。特に朝晩は思いの外に肌寒くなりますので、羽織ものを持ち歩き、体温調節を行いましょう。規則正しい生活や十分な睡眠をとることも、自律神経系を整えるために有効です。
秋は、夏に比べると、涼しく過ごしやすい季節です。夜の時間も長くなり、ゆっくりと過ごすことができる季節ですが、夏の疲れが出やすい時期です。朝晩の生活リズムを整え、秋の夜長も夜更かしをせず、しっかり睡眠をとるように心がけてください。「癒しの秋」を過ごしましょう。
いつもと違う体調不良が続くときは、かかりつけ医等にご相談ください。



9月

「ワーク・ライフ・バランスに意識を向けて」

羽田鉄工団地の皆様、こんにちは。今夏は35℃を超える猛暑日、さらには40℃に迫る危険な暑さもありました。  
夏の疲れが出やすい時期ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。毎年10月は全国労働衛生週間が実施されます。厚生労働省は10月1日〜7日までを全国労働安全衛生週間の期間とし、9月1日〜30日までは準備期間と定めています。今年のスローガンは「ワーク・ライフ・バランスに意識を向けてストレスチェックで健康職場」です。労働者の高年齢化による健康診断の有所見率の上昇、治療と仕事の両立支援、職場におけるメンタルヘルス対策の取組みなど、今後ますます仕事と生活の調和やストレス対策などが重要になるという背景から今回のスローガンが設定されました。令和7年度全国労働衛生週間の実施要綱から重点事項を一部抜粋し紹介します。

1.過重労働による健康障害防止
長時間にわたる労働は、睡眠不足やストレスの増加により、身体面や精神面への負荷が大きくなります。心身への負荷が高まる事で、脳や心臓疾患のリスクが増大したり、メンタルヘルス不調を発症する可能性が高くなります。1か月の時間外・休日労働時間が月に45時間以内では、健康障害のリスクが低いですが、そこから長くなるほど健康障害のリスクが徐々に高まります。特に、月100時間を超える時間外労働もしくは直近2〜6か月平均で月80時間を超えると、健康障害のリスクが高くなり、脳・心臓疾患の発症との関連性も強く「過労死ライン」と呼ばれることがあります。
【過重労働による健康障害を防止する取組み】
@時間外・休日労働時間の削減
A労働時間等の設定の改善
B年次有給休暇の取得促進
C労働者の健康管理体制の整備(健康相談や健康診断の実施)

2.労働者のメンタルヘルス対策
メンタルヘルスは、心の健康を意味します。強いストレスや悩み、不安を抱えることにより、メンタルヘルス不調(うつ病や適応障害、睡眠障害など)に発展する可能性があります。うつ病は10人に1人が人生で一度は発症すると言われています。メンタルヘルス不調に関連する職場での問題として、意欲や興味の低下によって作業に集中することが難しくなったり、睡眠障害により日中に眠気が生じ仕事中に居眠りをしたり、仕事の質が低下することが懸念されます。
日頃のコミュニケーションや様子を見ながら「なんかいつもと違うな」という気付きでメンタルヘルス不調の早期発見・早期対応に繋げることにより重症化を防ぐことが大切です。
【事業場におけるメンタルヘルス対策の取組み】
@事業者によるメンタルヘルス対策の表明
A心の健康づくり計画の策定、実施及び評価・改善
B4つのメンタルヘルスケアの推進
C健康相談を受けられる環境整備
Dストレスチェック制度の適切な実施
E職場環境の評価と改善、メンタルヘルス不調の早期発見・早期対応
F事業場外資源の活用(産業保健総合支援センターや地域産業保健センターなど)

3.治療と仕事の両立支援対策の推進
現在、仕事を持ちながら、がんで通院している患者は全国に31万人程度いると報告されています。これは平成28年の調査なので、実際はもう少し多いかもしれません。がんや心疾患、脳血管疾患などは発症すると命にかかわる重大な病気ですが、医療の進歩により不治の病から「長く付き合う」病気に変化しつつあります。さらに、今後は働く世代の高年齢化が進み、病気を持ちながら働く方も増えてくることが予想されます。治療と仕事の両立支援が充実することにより、働く意思を持ちながら病気を理由に仕事を諦めることなく働くことができる環境を整えていくことが望ましいです。
【治療と仕事の両立支援対策】
@事業者による方針等を表明し、労働者に周知
A両立支援に関する制度を整備
B研修や相談窓口の明確化、社内体制の整備
事業場における方針検討や制度整備は、産業保健総合支援センターや両立支援コーディネーターなどを活用することをお勧めいたします。今回、紙面の都合上にて重点事項の一部を抜粋しました。詳細は『令和7年度全国労働衛生週間実施要綱』を確認してください。
https://www.mhlw.go.jp/content/10803000/001525747.pdf



8月

「暑い夏にも負けず、心身を整える」

羽田鉄工団地の皆様、こんにちは。毎日暑い日が続いていますが、皆様におかれましてはお変わりございませんでしょうか。今年の8月は40度近い(もしくは超える)気温になると予報されています。暑い日が続くと水分ばかりを摂取し、暑さの影響で疲労が蓄積し、食事が疎かになると、更に疲れがとれにくいという悪循環になります。
体に熱がたまりやすい時期ですが、新陳代謝を促すことで熱を貯めずに日々の疲労を回復するケアが大切です。今月は、夏場の疲労回復に繋がる食事や水分摂取をテーマにお伝えします。

1.食事
暑い時期ですが、暑いからと言って冷たいものばかり食べたり飲んだりしていると体の内側が冷え、新陳代謝が損なわれる可能性があります。
よく、旬の食材を食べると良いと言われますが、漢方では夏場にお勧めの食材として、セロリやゴーヤ(にがうり)、レタス、緑豆などは身体の熱を取り除く食べ物として重宝されます。
また、汗をかき喉が渇く時には、きゅうりやトマト、豆腐、スイカなどの渇きを整える食材を積極的に食べることを勧めています。沖縄の郷土料理にゴーヤチャンプルーという、ゴーヤと豆腐、豚肉を炒めた料理があります。豚肉にはビタミンB1が含まれており、ビタミンB1は疲労回復や倦怠感の軽減に役立ちますので、夏場の暑さ対策にとても最適な料理ですね。
ただし、脂っこい食事はさらに胃腸の働きを弱めるので、なるべく避けるようにしてください。

2.甘いものは控えめに
砂糖が入った甘いものを食べ過ぎると身体の水分が排出されにくくなりますので、アイスクリーム(真夏のかき氷やアイスクリームは美味しいですが)は、食べ過ぎず、ほどほどにしましょう。

3.こまめに水分補給
年齢や体格にもよりますが、一般的に1日の水分バランスは摂取量2.5L、排泄量2.5Lにて体内の水分バランスを整えていると言われています。摂取量のうち約1.5Lは飲料によるもので、残りは食事や体

内の代謝由来のものです。体内の水分量が減少し、十分に汗をかけなくなると脱水傾向になり、熱中症のリスクが高まります。暑い環境にいる時はもちろんですが、涼しい屋内にいるときも適宜水分を摂取することが大切です。
水分補給で摂取する水分は、可能な限りカフェイン飲料以外の水や麦茶などを選択することが良いです。暑熱環境下での作業ではなく屋内で過ごす場合は水分補給としてコーヒーや緑茶など好みの飲み物を摂取し、水分をこまめにとるようにしてください。
アルコール飲料は、尿量を増加させるため、飲酒量以上の水分が排泄されます。
そのため、アルコール飲料では水分補給とならなので、1日分の水分摂取量にはカウントしません。二日酔いの時は脱水傾向にあり体内の水分量が減少している可能性が高いです。十分に水分を摂取するよう心掛けましょう。
屋外での作業や運動を行い、大量に汗をかいたときは、水分と一緒に塩分やミネラルなどの補給が必要です。スポーツドリンクや、水と一緒に塩分(梅干しや、塩タブレット、塩飴)を摂取し、汗で失った塩分を補ってください。汗をかいていないときは、塩分を積極的にとる必要はありません。
高血圧症や持病がある方は、食事や水分の摂取について主治医の先生に相談しておくと安心ですね。
外気温が非常に高くなると、室内の空調を強めて非常に冷えた環境で過ごすことが多いかと思います。体温の急激な変化により自律神経も乱れやすくなりますので、いつもと違う疲労感があるとき、例えば動機や息切れ、倦怠感、不眠などがあるときは、身体を温めて、快適な温度の室内で過ごすように心がけてください。



7月

「多様な仲間と 築く安全 未来の職場」

羽田鉄工団地の皆様、こんにちは。毎日暑い日が続いていますが、皆様におかれましてはお変わりございませんでしょうか。7月の最初の1週間は「全国安全週間」です。今年のスローガンは「多様な仲間と 築く安全 未来の職場」です。
全国安全週間は今年で98回目となり、労働災害を防止するための活動、職場での安全に対する意識の高揚、安全を維持する活動の定着を目的としています。多くの事業場、職場での努力により、国内で発生する労働災害は減少傾向であり、特に死亡災害は減少しています。一方で休業4日以上の死傷災害はやや増加の傾向にあります。特に、転倒や腰痛などの災害による休業が増加しています。さまざまな要因が考えられますが、60歳以上の労働者の活躍が増える一方で、身体機能の低下に伴う転倒や腰痛による災害などが増加する傾向がみられます。作業中、通勤中など思わぬところで転んで、大怪我をすることがないように、転ばぬ先の杖として、転倒災害の予防について確認していきましょう。

1.転倒災害と予防
1−1推移
グラフにあるように、転倒災害の発生件数は増加傾向にあり、平均休業日数は48.5日(令和5年労働災害発生状況)です。転倒により、約70%が骨折をしており、1か月半以上の休業を要しています。

1−2災害の特徴
性別や年齢では50代、60代の女性の受傷が約半数を占めます。転倒の原因の多くは「つまずき」や「滑り」であり、移動中や作業中に発生しています。加齢とともに筋力が低下し転倒のリスクが高まります。たった一度の転倒により寝たきりになる可能性もあります。特に女性は加齢とともに骨密度が低下しやすく、骨折のリスクも高くなります。

1−3対策
1)つまずき
@何もないところでつまずいて転倒→作業前の準備運動、筋力チェックなどで対策。
Aコードや物につまずいて転倒→作業場、通路の整理整頓、物の置き場所や定位置を決める。
B床の凸凹につまずく→凸凹や陥没の解消、注意喚起。
C設備や什器、家具に足をひっかけて転倒→危険箇所を目立つように注意喚起をしたり、動線をふまえて設置場所を検討したりする。

2)滑り
@作業場や通路にこぼれた水、洗剤、油によって滑って転倒→汚染された場所は清掃し、清掃後は乾いたことを確認する。
A雨で濡れた道路などで滑って転倒→敷地の中、通勤途中など雨天時に地面が濡れて滑りやすいことがあります。滑り止めのある靴を着用したり、急いで駆けないように気を付ける。
B凍結した道路で滑って転倒→冬場、路面が凍っていても分かりにくく滑って転倒する事故が発生しています。凍結しやすい場所の注意喚起や融雪マットを設置する。

2.高年齢労働者の労働災害防止の為の補助金
現在、国は高年齢労働者の特性に配慮した職場づくりや労働災害防止を目的に「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン(エイジフレンドリーガイドライン)」を示し、全ての労働者が安全で健康に働ける快適な環境を整える取り組みを推進しています。

事業場におけるエイジフレンドリー職場の推進に関して、中小企業事業者を対象とする補助金制度もあります。「令和7年度エイジフレンドリー補助金」
https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001488063.pdf
暑い夏となりますが、体調管理にお気をつけて、ご安全にお過ごしください。


6月

職場の熱中症対策が義務化へ

羽田鉄工団地の皆様、こんにちは。気象庁の発表によると2025年6月〜8月は全国的に暖かい空気に覆われやすく、今年も猛暑が予想されます。例年の猛暑の影響もあり、熱中症による救急搬送者数が年々増加しており、2024年5月〜9月の全国における累計は97,578人(前年91,467人)でした。消防庁によると2008年の調査開始以降、最も多い搬送者数であったそうです。搬送者数の約6割は65歳以上の高齢者であり、次いで約3割が18歳〜65歳未満の成人の方でした。搬送者の多くは軽症の段階ですが、なかには重症(3週間以上の長期入院を要する)もしくは死亡するケースも発生しています。救急搬送が増える時期としてグラフ(別添資料1、消防庁2024年10月29日報道資料)にあるように6月中旬(梅雨入りの時期、湿度が高くなり体感温度も上がる)、7月(梅雨明けで急激に気温上昇)は、体が暑さに慣れていない(暑熱順化)ため、より一層に注意し、準備を整えておく必要があります。
すでに報道やニュースで見聞きしていると思いますが、厚生労働省は熱中症の重篤化を防止するため、労働安全衛生規則を一部改正(2025年6月1日施行)しました。本改正により、職場における熱中症対策として「体制整備」、「手順作成」、「関係者への周知」が事業者に義務付けられます。
(1)熱中症の自覚症状がある人や疑いのある人が出た場合の緊急連絡先や担当者を決めるなどの体制整備を事業所ごとに定める(決めた内容は職場内で周知)
(2)作業からの離脱、身体の冷却、医療機関への搬送など重症化防止のための手順を事業所ごとに定める
(3)職場での対策の内容を作業者に周知する(朝礼やミーティング、掲示板、社内イントラを活用)

熱中症予防の取り組み(職場における熱中症予防基本対策要綱)
(1)WBGT値(暑さ指数)の活用
WBGT計は湿度、日射・輻射など周辺の熱環境、気温の3つを用いて暑さ指数を示す指標です。摂氏度(℃)で表示されますが温度ではありません。WBGT計がない作業場所で作業をするときは、熱中症予防情報サイトなどでWBGT値を確認してください。
日常生活では、WBGTが31℃以上は「危険」レベルで、運動は原則中止(日本スポーツ協会)です。身体負荷が高い作業では熱中症のリスクが非常に高いため作業を中断するもしくは、冷房やスポットクーラーなどを用いて作業場所のWBGT値を低減する、身体負荷の低い作業に変更する、作業場所を変更するなどの方法が考えられます。

(2)熱中症予防対策
@作業環境管理:WBGT値の低減、休憩場所の整備
A作業管理:作業時間の短縮や変更、休憩時間の確保、汗をかく前に水分・塩分をとる、通気性の良い服装、計画的に暑熱順化する
B健康管理:健康診断の受診と事後対応、日頃の健康管理(特に、睡眠不足や朝食欠食、二日酔い、嘔吐・下痢などの体調不良)、日々の健康チェック(日勤であれば、朝・昼・夕の3回確認し体調不良を早期発見)
C教育:熱中症対策、予防方法、症状、発生時の救急処置、報告・連絡・相談のルートを周知徹底
D熱中症予防情報サイト(環境省)
https://www.wbgt.env.go.jp/(WBGT値、アラート)
E熱中症予防ポータルサイト(厚生労働省)
https://neccyusho.mhlw.go.jp/(熱中症ガイド、動画、事例紹介など社内教育にも使える資料が多数)
 猛暑を超えて酷暑(最高気温40度以上)のなかでは、熱中症発生ゼロを目指すのは大変難しいです。中等症、重症なる前に、早期発見・早期対処することが大切です。今回の改正に関して、すでに職場で実施している内容ばかりだと思いますが、体制整備・手順を明確にし・情報を周知し熱中症かなと思った時も慌てずに対処できるよう日頃の対策をしていきましょう。


5月

百日咳の報告が増えています

羽田鉄工団地の皆様、こんにちは。今年のゴールデンウィークは飛び石連休でしたが、平日を休むと最大で11日間の連休だったようです。新年度が始まり何かと疲れがたまりやすい5月ですが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
ニュースなどで見聞きした方もいらっしゃるかと思いますが、今年に入り、百日咳の患者報告者数が徐々に増加しています。百日咳は抗菌薬による治療、ワクチン接種による予防が有効ですが、乳児では重症化する可能性もあります。百日咳の特徴や感染経路、罹患したときの対応などを押さえておきましょう。

発生状況
東京都感染症情報センターの報告によると、2025年になり患者報告数が急増しています。また年齢階級別では、10代の発生が最も多く、次いで5〜9歳となっています。流行の背景として様々な要因が推察されていたが、10代の患者数が多いことから、乳幼児期に獲得したワクチン接種による免疫が、接種後年数が経過し減衰していることが考えられます。一方で世界的な流行も報告されているため、今後の動向を確認することが重要です。

症状の経過
(1)カタル期(約2週間持続):1週間程度の潜伏期を経て、かぜ症状ではじまり次第に咳の回数が増える、もしくは激しくなります。
(2)痙咳期(けいがい期, 約2〜3週間持続):次第に発作性けいれん性の咳になり、短い咳が連続的に起こり、息を吸う時に笛の音のようなヒューという音が出るのが特徴です。
発熱はなく(あっても微熱)、発作がない時は無症状ですが、何らかの刺激が加わると発作が誘発され、夜間の発作が多いです。乳児期は特徴的な咳がみられず、無呼吸発作からチアノーゼになることがあります。合併症に肺炎、脳症、特に乳児は重症化に注意が必要。

(3)回復期(2、3週〜):激しい発作は次第に減衰し、2〜3週間で認められなくなります。全経過は約2〜3カ月で回復します。
成人の百日咳は咳が長期にわたって持続し、軽症で診断が見のがされやすいです。
そのため、ワクチン未接種の新生児・乳児に対する感染源として注意が必要です。

治療
百日咳菌に対する治療として、生後6カ月以上の患者には抗菌薬を使用します。特にカタル期では有効であるため、早期受診し、内服を開始することがポイントです。咳に対しては鎮咳去痰剤、場合により気管支拡張剤などが使われます。

予防
百日咳の予防にはワクチン接種が有効であり世界各国が予防接種拡大計画のワクチンの一つとして、三種混合(DPT)ワクチンの普及を強力に進めています。DPTワクチンはジフテリア、百日咳、破傷風の3つの病気を予防するワクチンであり、主に乳幼児期に3回または4回の初回接種とその後に追加接種を行います。(本邦では2024年4月より、DPTにポリオを加えた4種混合、さらにHib感染症を加えた5種混合ワクチンが定期接種に導入されました。)

感染拡大の対策
百日咳の感染経路は、飛沫感染(鼻咽頭や軌道からの分泌物)や接触感染(感染者との接触)とされています。そのため感染を予防するためには、ワクチン接種による免疫の獲得、手洗い、うがい、咳エチケットの徹底が有用です。
学校保健安全法では、特有の咳が消失するまで又は5日間の適正な抗菌薬療法が終了するまで出席停止とされています(第2種の感染症)。会社内で百日咳を発症した方が発生した場合は、受診先の医師に出社のタイミングを相談し、感染拡大防止に努めてください。


4月

どんなときも、心とからだのケアも忘れずに

羽田鉄工団地の皆様、こんにちは。新年度がスタートする4月、気持ち新たにお仕事に臨んでいる方も多いのではないでしょうか。物事は始まりが肝心といいますが、心とからだの健康を大切に、無理をしすぎないようにお気をつけください。
3月28日に厚生労働省が2024年の年間自殺者数は20,320人(確定値)だったと発表をしました。前年より1,517人が減少し、1978年の統計開始以降2番目の少なさでした(最も少なかったのは2019年の20,169人)。年代別では、50歳代が最も多く、次いで40歳代でしたが、いずれも前年に比べると減少しています。
一方で、学生・生徒らは昨年に比べ増加し、特に小中高生は3年連続で500人超えでした。若年者の自殺者数は、増加傾向にあります。
自殺者の動機では、健康問題が最も多く12,029人、続いて経済・生活問題5,092人、家庭問題4,297人、勤務問題が2,564人と続きます。いずれも複数計上のため要因は一つとは限りませんが、健康問題が最も多い状況はここ数年続いています。健康問題とは、様々な背景があると思われますが、特にうつ病などの精神的な悩み、身体の病気の悩みなどがあります。特徴として、40〜60代はうつ病の悩みや影響が多いこと、70代以上の高齢者では身体の病気の悩みが多くなることです。医療の進歩とともに治療法の選択肢が増えたり、心身ともに早期発見・早期治療といった取り組みが進んでいますが、心身の病気に関する悩みが大きくなり、自殺に追い込まれるという傾向があります。10代の自殺者の原因・動機では学校問題が最も多く、次いで健康問題や家庭問題が続きます。

心身の健康状態に不安がある状況は、とてもストレスを感じます。先行きが見通せない、今まで通りの生活ができるか心配、人間関係に不安があるなど、物事が思い通りに進まないときは特に誰しも多かれ少なかれ不調を感じることがあるかと思います。心とからだの不調のサインに素早く気が付くことが大切です。気分の落ち込みが強い、不安でたまらない、そわそわと落ち着かないなど、ご自身の心の状態を注意深く観察し、「いつもと違う」と思ったときは、できる範囲で自分のケア(セルフケア)を行いましょう。体を動かしたり、好きなものを食べる、気持ちを書き出してみる、腹式呼吸を繰り返す、音楽を聴いたり、趣味の時間を作ったりするなど、自分自身にとって心地が良いこと、楽しいと思えることに没頭する時間を作るのもいいでしょう。
また、身の周りの家族、友人、職場の同僚などのなかにも、もしかしたら調子をくずしている方がいるかもしれません。もし周囲の方の様子の変化に気が付いたときは「元気がないように思うのだけど、何かあった?」、「最近、イライラしているみたいで心配している」など、声をかけて、まずは話を聞いてみましょう。辛い気持ちを口に出すことで、気持ちが楽になったり、考えが整理されたりして、不安が和らぐことがあります。それでも状況を変えることが難しい場合は、ぜひ専門家や相談機関へご相談ください。

【悩みを抱えている方の相談窓口】
●よりそいホットライン
0120(279)338/24時間対応
●いのちの電話
0120(783)556/午後 4時〜午後 9時
0570(783)556/午前10時〜午後10時
●こころのオンライン避難所(いのち支える自殺対
策推進センター)
https://jscp.or.jp/lp/selfcare/
●地域の保健所、保健センターにも相談窓口があり
ます


3月

お気に入りの昼食は何ですか?

羽田鉄工団地の皆様、こんにちは。日本ではよく3月は出会いと別れの季節と言われます。4月からの新年度に向けてこれまで慣れ親しんだ環境を離れ、新しい生活が始まるという方もいらっしゃるでしょうか。私にとっても一つの別れの出来事がありました。『ランチを覗けば、人生が見えてくる』をテーマに働く人の昼ご飯を切り口に、そのランチの裏に秘められたこだわりやストーリーを探求するテレビ番組があるのですが、この3月をもって番組が終了し、14年間の放送に幕を下ろすそうです。様々な業種や職種の方が登場し、それぞれの職場環境に応じたランチ事情を見聞きすることは、働く人の健康支援を第一に考える私にとってとても興味深い番組でした。番組を見なければ知りえなかった職業や職場の環境があり、番組を通じて多くの事を学びました。  
食事、特に昼食の時間をいかに充実させるかは、体の健康だけでなく心の健康にも影響します。皆さんは毎日のランチタイム、大切にしているポイントはありますか?ここでは、文部科学省、厚生労働省、農林水産省が「食生活指針の解説要領」にて示している食生活のポイントをお示しします。
@食事を楽しみましょう。毎日の食事は健康寿命の延伸、生活の質(QOL)の向上の基本です。食事の栄養バランスを整え、美味しさを味わい、会話を楽しみながらゆっくりよく噛んで食べることが、体と心の健康に繋がります。
A1日の食事のリズムから、健やかな生活リズムを。ここ数年、特に20〜30歳代では朝食を食べない方が増加しています。朝は出かける時間まで寝ていたい、食事を準備するのが億劫、空腹感がないなど理由は様々に考えられますが、朝食をとることで、一日の食生活のリズムが整い、活動のエネルギーにもなります。また間食や夜食、過度の飲酒は、食事のリズムが乱れやすくなります。朝から食事をすることに慣れていない場合は、牛乳1杯から始めることをお勧めします。
B適度な運動とバランスのよい食事で、適正体重の維持を肥満は高血圧や糖尿病などの生活習慣病、やせは骨量減少や低出生体重児出産のリスクになります。高齢者のやせは低栄養、フレイル(虚弱)にもつながる可能性があります。

BMI20以上25未満(体重[kg]÷身長[m]÷身長[m]で算出)が適正体重を維持できるような食事と運動が大切です。
C主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。
Dごはんなどの穀物をしっかりと。
E野菜・果物、牛乳・乳製品、豆類、魚なども組み合わせて。
F食塩は控えめに、脂肪は質と量を考えて主食、主菜、副菜を意識して、偏りなく多様な食品を摂取することで、おのずと栄養バランスも整います。1度の食事で全てを揃えることは難しくても、1日全体で調整をすると無理なく続けられると思います。
G日本人の食文化や地域の産物を活かし、郷土の味の継承を。日本には地域の気候や風土に根差した食料生産と結びつき、多様な料理を組み合わせた特色ある食文化が育まれています。平成25年に「和食:日本人の伝統的な食文化」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。普段の食事に、郷土料理や伝統的な食材を取り入れるとバリエーションも広がり、季節の食材を使うことでおのずと栄養バランスも整っていきます。 
皆さんの故郷の味、思い出の料理は何ですか?
H食料資源を大切に、無駄や廃棄の少ない食生活を日本では、本来食べられるにもかかわらず廃棄されている食品が約600万トンあります。食事を楽しむと同時に、無理無駄(買いすぎ、作りすぎ、頼みすぎ)に注意し、適量を心がけることでフードロスの削減、無駄や廃棄の少ない食生活ができますね。
I食に関する理解を深め、食生活を見直してみましょう。
2005年に制定された食育基本法は、国民が生涯にわたって健康的に生活することで、豊かで活力ある社会が実現することを目的としています。子どものころから生涯にわたり、家庭や学校、地域において食生活や食の安全性への理解を深めることは、食を通じて心とからだを健やかに過ごす大切な要素になります。
仕事をしながらデスクで昼食という方は多いのかもしれません。時には気分を変えて、外の空気を吸いながら、空の下でランチはいかがでしょう。
参考資料:食生活指針の解説要領 (文部科学省/厚生労働省/農林水産省)


2月

お気に入りの昼食は何ですか?

羽田鉄工団地の皆様、こんにちは。日本ではよく3月は出会いと別れの季節と言われます。4月からの新年度に向けてこれまで慣れ親しんだ環境を離れ、新しい生活が始まるという方もいらっしゃるでしょうか。私にとっても一つの別れの出来事がありました。『ランチを覗けば、人生が見えてくる』をテーマに働く人の昼ご飯を切り口に、そのランチの裏に秘められたこだわりやストーリーを探求するテレビ番組があるのですが、この3月をもって番組が終了し、14年間の放送に幕を下ろすそうです。様々な業種や職種の方が登場し、それぞれの職場環境に応じたランチ事情を見聞きすることは、働く人の健康支援を第一に考える私にとってとても興味深い番組でした。番組を見なければ知りえなかった職業や職場の環境があり、番組を通じて多くの事を学びました。  
食事、特に昼食の時間をいかに充実させるかは、体の健康だけでなく心の健康にも影響します。皆さんは毎日のランチタイム、大切にしているポイントはありますか?ここでは、文部科学省、厚生労働省、農林水産省が「食生活指針の解説要領」にて示している食生活のポイントをお示しします。
@食事を楽しみましょう。毎日の食事は健康寿命の延伸、生活の質(QOL)の向上の基本です。食事の栄養バランスを整え、美味しさを味わい、会話を楽しみながらゆっくりよく噛んで食べることが、体と心の健康に繋がります。
A1日の食事のリズムから、健やかな生活リズムを。ここ数年、特に20〜30歳代では朝食を食べない方が増加しています。朝は出かける時間まで寝ていたい、食事を準備するのが億劫、空腹感がないなど理由は様々に考えられますが、朝食をとることで、一日の食生活のリズムが整い、活動のエネルギーにもなります。また間食や夜食、過度の飲酒は、食事のリズムが乱れやすくなります。朝から食事をすることに慣れていない場合は、牛乳1杯から始めることをお勧めします。
B適度な運動とバランスのよい食事で、適正体重の維持を肥満は高血圧や糖尿病などの生活習慣病、やせは骨量減少や低出生体重児出産のリスクになります。高齢者のやせは低栄養、フレイル(虚弱)にもつながる可能性があります。
BMI20以上25未満(体重[kg]÷身長[m]÷身長[m]で算出)が適正体重を維持できるような食事と運動が大切です。
C主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。
Dごはんなどの穀物をしっかりと。
E野菜・果物、牛乳・乳製品、豆類、魚なども組み合わせて。
F食塩は控えめに、脂肪は質と量を考えて主食、主菜、副菜を意識して、偏りなく多様な食品を摂取することで、おのずと栄養バランスも整います。1度の食事で全てを揃えることは難しくても、1日全体で調整をすると無理なく続けられると思います。
G日本人の食文化や地域の産物を活かし、郷土の味の継承を。日本には地域の気候や風土に根差した食料生産と結びつき、多様な料理を組み合わせた特色ある食文化が育まれています。平成25年に「和食:日本人の伝統的な食文化」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。普段の食事に、郷土料理や伝統的な食材を取り入れるとバリエーションも広がり、季節の食材を使うことでおのずと栄養バランスも整っていきます。 
皆さんの故郷の味、思い出の料理は何ですか?
H食料資源を大切に、無駄や廃棄の少ない食生活を日本では、本来食べられるにもかかわらず廃棄されている食品が約600万トンあります。食事を楽しむと同時に、無理無駄(買いすぎ、作りすぎ、頼みすぎ)に注意し、適量を心がけることでフードロスの削減、無駄や廃棄の少ない食生活ができますね。
I食に関する理解を深め、食生活を見直してみましょう。
2005年に制定された食育基本法は、国民が生涯にわたって健康的に生活することで、豊かで活力ある社会が実現することを目的としています。子どものころから生涯にわたり、家庭や学校、地域において食生活や食の安全性への理解を深めることは、食を通じて心とからだを健やかに過ごす大切な要素になります。
仕事をしながらデスクで昼食という方は多いのかもしれません。時には気分を変えて、外の空気を吸いながら、空の下でランチはいかがでしょう。


1月

寒い季節に「ヒートショック」


羽田鉄工団地の皆様、新年あけましておめでとうございます。一年の計は元旦にありと言いますが、皆さんの今年取り組みたい目標や計画はお決まりでしょうか。私は、羽田鉄工団地の皆様が今年一年健やかにお過ごしになることを願っております。
2025年最初のテーマは冬に起こりやすい「ヒートショック」についてです。時折、浴室での事故により亡くなられると言うニュースを耳にすることがありますが、その原因にはヒートショックによるものが多いと考えられます。入浴中の事故や突然死は、主に65歳以上の方で起こりやすく、高齢の方に向けて注意喚起が行われることが多いですが、50歳代の方や持病が無い方も油断は大敵です。まだまだ寒い日が続きますので、ご自身やご家族の健康のため、身の回りの環境を整えて、日常の生活のなかで予防をしていきましょう。

1.ヒートショックが起こりやすい状況
ヒートショックでは、急激な温度の変化により血圧が大きく変動することにより、身体への負担が大きくなることで起こります。血圧は、暖かいところでは血管が弛緩(拡がり)して下がり、寒いところでは血管が収縮(縮まる)し上昇します。室温の急な変化により血圧が変動し、脳全体の血液の流れが少なることで失神を起こしたり、心臓への負担が大きくなり不整脈や心筋梗塞などを発症したりし、重症の場合は死に至ることもあります。特に、暖かい居室から、寒い脱衣所や浴室、温かい湯船へと移動する間に血圧変動が大きくなり、入浴中や入浴後に湯船に浸かっている間に失神、溺水する事例が多いです。

2.入浴中の事故発生状況
 少し以前の統計データ(添付資料参照)になりますが、家庭の浴槽での年齢別の溺死者数をみると、65歳以上に多く発生していることが分かります。さらに年間を通してみると、月平均では12月〜2月にかけて事故死者数が増えています。65歳以上の方、かつ寒い時期に起こりやすいという特徴がみてとれます。

3.入浴中の事故、ヒートショックを予防する
ヒートショックに関連する事故は高齢の方に多い傾向はありますが、若い方や持病が無い方でも何の前兆も無く起こる可能性はあります。入浴中の事故を予防するためのポイントを抑えて、日々の対策を心掛けることが大切です。
・脱衣所や浴室を暖める
・湯温は41度程度・長湯はしない
・浴槽から出る時は急に立ち上がらない
・食後・飲酒後の入浴は避ける
・入浴前に同居者に声を掛ける
室温と脱衣所や浴室の温度差を少なくし、脱衣所や浴室を十分に暖めておくことがポイントです。湯を浴槽にためる時はシャワーから給湯をしたり、浴槽に湯が沸いてからお風呂の蓋を外し浴室に蒸気をたてておく、シャワー浴の場合はあらかじめ温かい湯を出して脱衣所や浴室を暖かくするなどの工夫ができると思います。脱衣所にヒーターを設置して暖かくする方法もありますね。

4.もしも急変してしまったら
 十分に注意をしていても、事故が起きる可能性はゼロにはなりません。もしも、浴室で倒れてしまった場合は、安全な場所に移動し、意識や呼吸を確認、反応がなければ直ちに救急車を要請してください。救急隊の到着を待つ間は、心肺蘇生を試みます。いざという時のために、救急講習(医師会や日本赤十字社、消防署などで受講できます)を受け、自宅近くのどこにAED(自動体外式除細動器)の場所を確認しておきましょう。
 AEDの設置場所は公共機関、駅、商業施設、大規模マンションなどにも設置されていることがあります。自宅や会社、通勤途中など、生活圏内でどこにAEDが設置されているか覚えておくと、いざという時にすぐに対処ができます。
日本救急医療財団が作成している全国AEDマップ(https://www.qqzaidanmap.jp/)もご参照ください。
2025年が皆様にとって良い年になりますように。本年もどうぞよろしくお願い致します。



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