かけはし誌上コラム(かけはし掲載分) 羽田鉄工団地協同組合





労働衛生コンサルタント北條先生

岡部保健師
最新号(平成30年1月)
1月 国民健康・栄養調査から

平成30年1月

国民健康・栄養調査から

 新年明けましておめでとうございます。今年も健康で元気いっぱい頑張りましょう。
厚労省は平成28年の国民健康・栄養調査の結果を昨年9月に発表しました。この中で糖尿病について報告が出ています。それによると糖尿病に罹っている方は1,000万人いると推計されています。推計値は5年毎に出ていますが平成9年は670万人、平成14年が740万人、平成19年890万人、平成24年950万人と増加し続けています。そして平成28年は遂に1,000万人の大台に乗りました。同時に糖尿病予備軍の人数も1,00
0万人となっています。糖尿病予備軍は平成19年、1,3
20万人、平成24年1,100万人、そして平成28年が1,000人に減りました。予備軍の減少は特定健診の受診が進み生活習慣病といわれる高血圧、脂質異常、肥満などに対する健康教育が浸透した結果だと言われています。それに対して有病者の増加は加齢と特定健診による有病者の掘り起こし効果だと分析されています。
 糖尿病はインスリンの作用不足によって血中の糖分が高い状態、即ち高血糖状態によって起こる病気です。高血糖が続くと血管の劣化が進み大きい血管では狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などを発症しやすくなります。細小血管の損傷では糖尿病性網膜症や眼底出血で失明する場合もあります。糖尿病性腎症では腎糸球体血管が傷ついて腎透析になる場合も少なくありません。また、糖尿病の方は感染症に罹りやすく肺結核や尿路感染、皮膚感染症、水虫などが多く見られます。下肢では感染が原因で壊疽になり下肢切断になるケースもあります。認知症になる方も多いと言われ、糖尿病は合併症の多い本当にイヤな病気です。
 糖尿病にはT型糖尿病とU型糖尿病、その他薬剤によるものや感染症によるもの等があります。T型糖尿病は主として自己免疫により膵β細胞の破壊により発症し小児や思春期に多く見られます。まれに遅発性で中高年に見られることもあります。糖尿病の95%以上はU型糖尿病ですが、U型ではしばしば家系内に糖尿病の方が見受けられて遺伝的色彩があります。40歳以降に多く発症し肥満や大量飲酒など生活習慣の改善が必要な場合が多い病気です。診断は血液検査で血糖、HbA1C、グルコアルブミン、1.5AGなどの検査指標を使います。治療薬は近年、次々に開発が進み数種類の内服薬があります。
 注射剤はインスリンやGLP−1があり、病状によって組み合わせて使い血糖をコントロールして合併症を防ぎます。健診で血糖が高いと言われたら放置せずに近所の内科を受診してください。


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