かけはし誌上コラム(かけはし掲載分) 羽田鉄工団地協同組合





労働衛生コンサルタント北條先生

岡部保健師
最新号(平成29年11月)
11月 仕事と育児、介護、治療の両立支援について

平成29年11月

仕事と育児、介護、治療の両立支援について

早いもので、もう11月になりました。インフルエンザが流行する季節です。
今年はワクチンの供給が遅れて「ワクチン不足」が問題になっています。人ごみはできるだけ避けて、外出から帰ったらうがい、手洗い、を励行しましょう。室内は乾燥を防ぎ、十分な睡眠時間を確保するように生活習慣を改善しましょう。社内では「咳エチケット」を守ってインフルエンザの社内での蔓延を予防してください。今回は両立支援について書かせていただきます。我が国で少子高齢化が問題になって久しく、学者の方々は総人口の減少にともなって若年層が減少しGDP(国内総生産)も縮小すると解説しています。政治の方では少子高齢化による社会保障費の高騰が問題となり、今回の選挙でも大きな争点となりました。人口の減少で最も問題になるのは生産年齢層の減少です。
生産年齢層とは15歳から64歳を指して、労働市場に参加する大多数の年齢層です。0〜14歳を年少人口、65歳以上を老年人口と呼びますが、製造業やサービス業に従事してモノ、サービスを提供してくれる産業活動を行って年少人口と老年人口を支えてくれるのは生産年齢層の方々です。日本の総人口は2010年頃から減り始めましたが、生産年齢人口の方は10年以上早い1998年頃から減少が始まっています。生産人口の減少を補うには高齢者や女性に労働市場に参加してもらうことが必要です。
1億総活躍社会」が提唱されていることからも高齢者の再雇用、女性の離職防止が課題になってきます。女性が離職していく原因として出産、育児、介護(家族の)の問題が多いと言われています。次に治療就労両立支援ですが病気を治療しつつ就労を継続できる社会の構築を目指しています。治療としては主として「がん」「脳卒中」「メンタルヘルス分野」「糖尿病」が挙げられています「がん」は死亡原因の第1位で3人に1人が「がん」で死亡し2人に1人が罹患する病気です。しかし、このうち6割は5年生存が期待できます。約30%の方は「がん」と診断されただけで離職しています。国立がんセンターの発表では2006年〜2008年に「がん」と診断された人は64万4400人、このうち5年後に生存している場合を示す「5年生存率」は62.1%でした。65歳以上が3割を占めます。
5年生存率の内容は大腸がん71.1%、胃がん64.6%、肝臓がん32.6%、肺がん31.9%でした。全体の生存率は3年前の調査より伸びていて男女別では男性59.1
%、女性66.0%でした。「がん」と診断されると退職する方も多いようですが、今は治療法や薬剤も進歩していて、「がん」はイコール「死」を意味するものではなくなってきました。治療をしながら仕事を続けてもらいたいということで両立支援が注目されています。


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