かけはし誌上コラム(かけはし掲載分) 羽田鉄工団地協同組合





労働衛生コンサルタント北條先生

岡部保健師
最新号(2024年7月)
7月 熱中症から命を守る!
第2弾〜熱中症になったときの対処法〜

熱中症から命を守る! 第2弾〜熱中症になったときの対処法〜

 羽田鉄工団地の皆様こんにちは。梅雨明け前の時期ですが、6月末から暑い日が続いています。皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。先月は熱中症の対策を中心にお伝えしましたが、今月はもしも熱中症になったときの対処法を確認していきたいと思います。すでにご存知のことも多いかと思いますが、職場やご家庭などでも対処できるように知識の再確認も含めてご確認ください。

1.熱中症の症状と重症度
熱中症は、なんとなく体調が悪い、疲れが取れないという体調の変化から、さらに症状が進むと、吐き気、めまい、たちくらみ、足がつるなどの症状が現れます。さらに、口渇感、頭痛、倦怠感が強くなり、より重症になると体がとても熱くなり、意識が無い、けいれん発作などの生命に危機的な状況となります。毎年のように熱中症による救急搬送、さらにはお亡くなりになる方もおり、決して油断はできない状況です。

2.熱中症と思ったらためらわずに119番を!
熱中症が疑われる症状がある場合、もしくは周囲が異変に気がついたときはすぐに作業を中止し、状況によって119番で救急要請を行います。熱中症の症状は、本当に熱中症によるものなのか、違う病気を発症しているのか判断が難しいです。先手先手の対処がその後の命にも影響してきますので、「少し休めば大丈夫」と思わないことが重要です。
また、作業者自身は体調が悪いことを報告したり、自ら救急要請することをためらう方もいらっしゃるかもしれません。熱中症の症状は、特にふらつきや意識の状態、顔面蒼白、ひどく汗をかいているなど周囲が気づくことができる症状も多くあります。作業中や休憩時間など適宜声を掛け合いながら、体調に問題がないか確認することもお互いの命を守る行動として大切です。

3.熱中症の応急処置
熱中症は体の水分が不足している脱水状態です。熱中症の症状が無い場合も、こまめに水分補給(スポーツドリンクや経口補水液)、首元や脇の下、脚の付け根などのクーリング、こまめに涼しい場所で休むようにしましょう。
もしも、熱中症を発症し119番の救急要請をした場合、救急車や救急隊員が到着するまで多少の時間を要すると思います。その場合は、救急者が到着するまで「急速冷却」の処置をお勧めします。

〈急速冷却の方法〉
公益社団法人日本スポーツ協会は、【スポーツ活動中の熱中症予防】として急速冷却の方法を動画配信しています。部活動やアスリートの世界では一般的な方法として用いられているそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=g2FZVArhb48&t=6s

〈参考資料の紹介〉
厚生労働省「働く人の今すぐ使える熱中症ガイド」には、動画資料、多言語の注意喚起ポスターなどが用意されているので是非ご活用ください。
厚生労働省, 働く人の今すぐ使える熱中症ガイドhttps://neccyusho.mhlw.go.jp/download/


その他の記事

[ 令和6年 ] [ 令和5年 ] [ 令和4年 ] [ 令和3年 ] [ 令和2年 ] [ 令和元年 ] [ 平成30年 ] [ 平成29年 ] [ 平成28年 ]
[ 平成27年 ] [ 平成26年 ] [ 平成25年 ] [ 平成24年 ] [ 平成23年 ] [ 平成22年 ] [ 平成21年 ] [ 平成20年 ] [ 平成19年 ]