かけはし誌上コラム(かけはし掲載分) 羽田鉄工団地協同組合





労働衛生コンサルタント北條先生

岡部保健師
最新号(2025年7月)
7月 「多様な仲間と 築く安全 未来の職場」

 「多様な仲間と 築く安全 未来の職場」 

羽田鉄工団地の皆様、こんにちは。毎日暑い日が続いていますが、皆様におかれましてはお変わりございませんでしょうか。7月の最初の1週間は「全国安全週間」です。今年のスローガンは「多様な仲間と 築く安全 未来の職場」です。
全国安全週間は今年で98回目となり、労働災害を防止するための活動、職場での安全に対する意識の高揚、安全を維持する活動の定着を目的としています。多くの事業場、職場での努力により、国内で発生する労働災害は減少傾向であり、特に死亡災害は減少しています。一方で休業4日以上の死傷災害はやや増加の傾向にあります。特に、転倒や腰痛などの災害による休業が増加しています。さまざまな要因が考えられますが、60歳以上の労働者の活躍が増える一方で、身体機能の低下に伴う転倒や腰痛による災害などが増加する傾向がみられます。作業中、通勤中など思わぬところで転んで、大怪我をすることがないように、転ばぬ先の杖として、転倒災害の予防について確認していきましょう。

1.転倒災害と予防
1−1推移
グラフにあるように、転倒災害の発生件数は増加傾向にあり、平均休業日数は48.5日(令和5年労働災害発生状況)です。転倒により、約70%が骨折をしており、1か月半以上の休業を要しています。
1−2災害の特徴
性別や年齢では50代、60代の女性の受傷が約半数を占めます。転倒の原因の多くは「つまずき」や「滑り」であり、移動中や作業中に発生しています。加齢とともに筋力が低下し転倒のリスクが高まります。たった一度の転倒により寝たきりになる可能性もあります。特に女性は加齢とともに骨密度が低下しやすく、骨折のリスクも高くなります。
1−3対策
1)つまずき
@何もないところでつまずいて転倒→作業前の準備運動、筋力チェックなどで対策。
Aコードや物につまずいて転倒→作業場、通路の整理整頓、物の置き場所や定位置を決める。
B床の凸凹につまずく→凸凹や陥没の解消、注意喚起。
C設備や什器、家具に足をひっかけて転倒→危険箇所を目立つように注意喚起をしたり、動線をふまえて設置場所を検討したりする。

2)滑り
@作業場や通路にこぼれた水、洗剤、油によって滑って転倒→汚染された場所は清掃し、清掃後は乾いたことを確認する。
A雨で濡れた道路などで滑って転倒→敷地の中、通勤途中など雨天時に地面が濡れて滑りやすいことがあります。滑り止めのある靴を着用したり、急いで駆けないように気を付ける。
B凍結した道路で滑って転倒→冬場、路面が凍っていても分かりにくく滑って転倒する事故が発生しています。凍結しやすい場所の注意喚起や融雪マットを設置する。
2.高年齢労働者の労働災害防止の為の補助金
現在、国は高年齢労働者の特性に配慮した職場づくりや労働災害防止を目的に「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン(エイジフレンドリーガイドライン)」を示し、全ての労働者が安全で健康に働ける快適な環境を整える取り組みを推進しています。

事業場におけるエイジフレンドリー職場の推進に関して、中小企業事業者を対象とする補助金制度もあります。「令和7年度エイジフレンドリー補助金」
https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001488063.pdf
暑い夏となりますが、体調管理にお気をつけて、ご安全にお過ごしください。


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